高齢者介護施設を選んでみたものの、思っていたのとは違ったなんて後悔したくないですよね。
施設を選ぶのに建物の良し悪しや雰囲気を見るのも大切な要素ですが、それだけで決めてしまっては、これから長い時間生活を送る場所なのに良いのでしょうか。
自分や家族が高齢者施設に何を求めていて、自分に合う施設がどういったものかをしっかりと考えることが必要です。
高齢者が利用できる入所施設には色々な種類がありますし、提供しているサービスにも特徴があります。
同じような施設であればどこを選んでも大して変わらないだろうと思いがちですが、意外とそれぞれの施設に特徴があって、運営方針などが色濃く反映されています。
ご自身の希望を満たす施設を見つけるために、施設の特徴などを知ることは非常に重要なポイントです。
自分の希望を整理するのにチェックリストの作成は非常に有効です。
チェックリストの項目を作る際には、
- 立地条件や施設の雰囲気
- 食事
- 居住スペースの設備
- レクリエーションルームなどの共用スペースの設備
- 医者のサポートや介護の種類など医療に係る部分
- 契約面と費用面
などを入れると良いでしょう。
特に契約・費用は非常に重要な要素で、年間でどのくらいの費用が必要か、契約以外でどのような費用が必要となるのかということは特に注意が必要です。
チェックリストに掲げた条件を全て満たさない場合でも、自分の希望する条件に近い施設を客観的に比較検討することができるので役立ちます。
入居や準備にかかる費用
介護保険法に基づいて建てられた施設と民間が運営している施設では、利用料金に大きな差があり、介護保険法の施設の方が費用的には抑えられています。
有料老人ホームでかかる費用は、入居一時金、部屋使用料や食事代金などの基本となる費用と洗濯などの生活に係る費用があります。
有料老人ホームの費用は、取り扱っているサービスや設備によって大きく異なります。
有料老人ホームの中には入居に対して、入居一時金が必要な施設もあり、その費用はゼロ円から数千万円、中には数億円億などという施設まであります。
施設によって、入居一時金払いや月払いなどのプランがありますので、ご自身の貯蓄や収入などに合わせて検討することが重要です。
有料老人ホームは、金銭的にゆとりがある方々が利用しいている印象をお持ちの方もいるかと思いますが、最近では手ごろな利用料金で利用可能な施設も増えてきています。
各施設で料金やサービスが違いますので、気になる施設がある場合は、ホームページを見たりパンフレットなどの資料請求を行い確認することから始めましょう。
資料を取り寄せる場合、直接施設に連絡して取り寄せる方法とホームページ上から取り寄せる方法があり、どちらも気軽に取り寄せることができますので是非活用しましょう。
資料請求は少しでも気になる施設であれば、見比べるためにも積極的に取り寄せましょう。
パンフレットなどには、その施設の特徴や設備、サービスや入居条件、入居にかかる費用など、施設を比べる際にポイントとなる非常に重要な項目などが書かれています。
また、資料だけでは伝わらない部分や見えてこない部分もありますので、施設に電話をしたり、ホームページの問い合わせなどを活用して疑問点を聞くなどすると良いでしょう。
入居希望の施設が見つかったら、実際に施設を見ることが重要ですので、事前に見学や体験入居をすることをおすすめします。
なぜ複数施設の見学が必要か
入居前には、1つの施設だけではなく複数の施設を見学することをおすすめします。
これから長い間、生活を共にしていく施設は、いわば家のようなもの。
マンションや住宅を選ぶのと同様に安易に決めず、慎重に選びたいものです。
施設の中を実際に見ることで、パンフレットなどでは感じることができなかった施設内での住環境や設備、施設内の雰囲気などを肌で感じることができ、自分がそこで生活していくことを想像しやすくなります。
1つの施設だけでは、肌で感じる空気の『違い』や施設の特徴などを感じることが出来にくいので、複数の施設を見学することをおすすめします。
施設を見学するならば通常の時間帯よりもお昼に行くのがおすすめです。
食事は高齢者が楽しみにしている物事の一つなので、施設の食事を見ることは重要な要素の一つです。
献立だけではなく使用している食器などに目を配れば、その施設がどのくらい食べることに対して意識を持っているのか把握することができると思います。
そして、なにより重要なのがスタッフや居住者など、施設の中にいる人たちです。
見学となると内装や設備などに目が行きがちですが、スタッフの声のボリュームや話し方、入居者や利用者の表情などを見ることが実は重要です。
スタッフに余裕があったり、入居者が楽しそうにしているなど、どこか和やかな雰囲気を感じられるようであればその施設は良い施設と言えるでしょう。
逆に、スタッフがバタバタと忙しそうにしていたり、入居者が暗い表情をしていたり眠ったままとかの場合はあまりおすすめできません。
入所には条件があります
実は、高齢者施設は料金を払えば誰でも入れるというわけではありません。
介護保険法に基づいた決まりや、病気などの状態によっては施設を利用できない場合もあるのです。
施設内の設備不足や看護師の対応能力、夜間介護の人手不足など多様な理由がありますが、その施設の事情などを踏まえると、いたしかたない部分が多いようです。
例えば、問題などなく日常生活を送れている高齢者は常に介護が必要な高齢者が利用するような施設には入居できない場合もあります。
また、自分で身の回りのことができない場合は、集合住宅型の施設は使用できないなどの場合もあります。
通常であれば、病気が慢性的であっても、病状が落ち着いていれば入居できることが多いです。
一方、慢性的な病気でなおかつ通常の生活が出来ていても入居条件に適さない場合もあります。
例えば、人工肛門での排泄が必要な場合や透析が必要な場合、糖尿病によるインスリン注射を必要とする場合など、看護師や医師を必要とする医療的管理が必要な病気の場合は、入居ができない場合もあります。
介助士や介護士だけの高齢者施設の場合は入居が難しいと思いますが、看護師がいる施設の場合は入居も可能な場合がありますので、事前に相談するとよいでしょう。
高齢者介護施設に入居を検討するにあたっては、日常生活をどのように過ごせていて、どういった医療行為を行っているかによって入居可能なのかなどを調べておくことが重要です。
また、入居後に病気やケガなどで介護が必要となった場合には、施設の変更が必要になる場合もありますので、そのあたりも踏まえて様々な条件の介護士摂津をリサーチしておくと良いでしょう。
入居契約をする時のポイント
契約前までには必ず入居金額と入居条件を確認しておきましょう。
有料老人ホームなどでは、まとまった金額を支払う入居一時金や月払いなどのプランがありますのでそのあたりもしっかりと確認しておきましょう。
また、入居した後や契約から入居の間に病気やケガなどに合ってしまった場合の一時金の返金の有無や退去方法などの確認もしておいたほうが良いかもしれません。
また、退去をする際にはどこまで返金が可能なのかも事前に聞いておくと良いでしょう。
今までは元気に生活していたが、施設に入居した後に介護状態になる場合もあるので、そういったリスクに備えて、複数の施設を候補として常に考えておくことも大事です。
また、施設によってはスタッフに相談することで次の施設を紹介してもらえる所もありますので、そういったトータル的にケアをしてもらえる施設を選ぶとよいでしょう。
以上、高齢者介護施設を選ぶ時に大切なポイントをご紹介してきました。
介護施設を利用する側もされる側も気持ちよく共同生活するには、自分にマッチした介護施設を選択し、契約内容などをしっかりと認識して、納得して契約することが重要です。
今までに上げたポイントを参考にして自分が生活しやすい介護施設を見つけましょう。