いくら必要?特別養護老人ホームの費用を知ろう

高齢者介護施設にはさまざまな種類があります。

今回は特別養護老人ホームの費用や特徴について調べてみました。

そもそも特別養護老人ホームとは

特別養護老人ホームとは、2006年の介護保険法の改定によって新設された、介護保険制度のもとに自治体や社会福祉法人などが運営している、日常生活を送るのに必要な食事や入浴、排泄などの介護やリハビリや健康管理など日常生活上のサポートなどが受けられる、入居定員29名以下の公的な入居型の介護施設です。

入居対象者は要介護が認定された65歳以上の高齢者または、40歳から64歳までの特定疾病による介護が必要な、要介護度が3から5の方となります。

利用する際のメリットとデメリット

特別養護老人ホームを使用する際のメリットやデメリットは何があるでしょうか。

メリット

高齢者介護施設の中では、施設を利用する際にかかる費用が他の施設に比べて低価格というところがあげられます。

有料老人ホームなどでは入居する時に入居一時金が必要となる施設もありますが、特別養護老人ホームでは必要としませんので、入居前にまとまったお金を払うといったことがありません。

特別養護老人ホームは、自宅において日常生活を送ることが困難な要介護度が高い方でも利用することができるため長期利用が可能となっています。

そのため、多くの施設は最期を看取るまで利用できますので、家族と離れて暮らしている方や独り身の方は安心して生活することができます

また、ショートステイと呼ばれるサービスがあり、一時的な生活の場として使用できる部屋が用意されています。

ショートステイを利用すれば、普段は自宅で日常生活を送っている方が、家族や介護サポートスタッフが不在になっている期間だけ施設に宿泊することもできます

食事や部屋代など施設利用に対する費用が所得によって軽減されるのも特徴です。

さらに運営は自治体か社会福祉法人などの公的機関となっているため、経営に安定性があります

デメリット

公共性が強い安心感や他の介護施設に比べると費用が抑えられているため、利用希望者が多く入居までに時間がかかります

緊急度が高いかたから優先的に入居を進めていくため、介護度によってはなかなか順番が回ってこなかったり、長期で利用する高齢者が非常に多いため、入居可能になる時期が読みづらいといった部分もあります。

また、特別養護老人ホームは開所してから年数がたっている施設が多く、そういった施設では2人部屋か4人部屋が主流となっているため、個室を希望する場合は入居可能になるまで時間がかかる場合も少なくありません

所得によって利用料が異なるため、同じサービスや居室にもかかわらず負担額の差異が生じるので不公平感がある所もデメリットとなります。

特別養護老人ホームを利用する際の条件は

基本的には、施設利用が可能な条件として、その施設がある市町村に居住する人に限定されています。

また、要介護度3から5の認定を受けていることも基本となっています。

以前は、要介護度が低い方でも入居をすることもできましたが、介護保険制度の改定に伴い要介護度3以上の方が対象になりました。

介護保険制度の改定によって、それぞれの高齢者介護施設の区分けが明確化され、特別養護老人ホームにおいては介護度の高い、自宅での日常生活が困難な方が対象となりました。

特別養護老人ホームは介護をするための施設であるために、入院が必要となる治療には対応していません

医学的な管理が必要な場合や、医療処置が常に必要な場合などにおいては慢性的な病気であっても入居できない場合があります。

また、感染症の可能性がある場合も入居できない場合があります

特別養護老人ホームの費用は

さて、それでは特別養護老人ホームにかかる費用についてお話しします。

特別養護老人ホームでは有料老人ホームなどの他の介護施設と違い、入居一時金などの初期費用は必要としていません

特別養護老人ホームを利用する際には、施設介護サービス費、居住費、食費などのほか、光熱水費などの日常生活費などが月額でかかります

施設介護サービス費は、介護度が高くなるにつれて負担が大きくなり、個室や大部屋などの希望する居室によっても異なります。

居住費はいわゆる家賃に相当する費用になり、施設によって設定価格があります。

食費も特別養護老人ホームによって料金が設定されています。

日常生活費は光熱費のほか洗濯やおむつ代などが含まれています。

居住費と食費は収入や課税に対応した限度額が決められていますので、金銭的な負担を軽減することができます。

一般的には2から4人部屋と比べ個室は3万円程度高く設定されている施設が多いようです。

これらのすべての費用を合計すると、月にかかる費用は大体5万円から13万円程度となります。

利用料については、費用負担を抑える制度がありますので、自治体窓口や施設に相談するなどして金額を確認すると実際の金額が把握することができます。

特別養護老人ホームは、家族などの代理として介護サービスをしてくれる公的サービスです。

また、施設で行われる介護サービスは、利用者に対応した介護計画に沿って行われます。

介護計画は事前に説明があり、内容を同意してからサービスを開始するため安心して受けることが出来ると思います。

介護スタッフと相談しながら生活のケアを受け、ストレスのない生活を送ることで、安定した生活を送るようにこころがけましょう。

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